8月1日午後10時すぎ、仮想通貨のビットコイン(BTC)がハードフォークし、ビットコインキャッシュ(BCH)が新たに運用を開始しました。
ビットコインキャッシュ(BCH)は上場直後に価格が上昇し、一時的にはリップル(XRP)を抜いて仮想通貨ランキング3位にランクインしましたが、その後は下落し続けています。
懸念されていたこのビットコインキャッシュ(BCH)とのハードフォークが無事に完了し、現在は過去最高の価格を更新しているビットコインですが、ここからの相場変動はどうなるのか、8月末に予期されるSegwit(セグウィット)や11月に予期される再びのハードフォークなどの動向を加味して予測したいと思います。
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目次
ビットコインは過去最高値を更新
ハードフォークが完了し、取引所などの各取り扱い期間の対応に見通しが立ってきた現在、ビットコインの価格は過去最高値の370,000円(1BTC)を記録しています。

この要因は、ハードフォークを前にしてリスク回避の為に一時、フィアット(日本円などの法定通貨)やアルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨)に資金を移動させていた人がビットコインを買い戻したことも考えられますが、
次で説明するビットコインキャッシュの投げ売りにも影響を受けているという見られ方が多いようです。
ビットコインキャッシュ(BCH)は下落傾向
ビットコインキャッシュはハードフォーク直後、一時的に0,27BTC(現在の日本円価格で約87,000円)の値を付け、コインマーケットキャップ(仮想通貨の時価総額ランキング)でも3位にランクインしました。
しかし、そこから価格は下落の一方で、現時点では0,06BTC(日本円価格で約21,000円)となっています。

このような推移となった原因はビットコインキャッシュの性質にあると考えられています。
ビットコインキャッシュは、ハードフォークの時点でビットコインを保有していた人に、保有するビットコインと同じ量が付与されました。
その為、時価総額の最も高いビットコインとほぼ同じ量のビットコインキャッシュが突然市場に出現したことになる為、いきなり3位に入る結果となりました。
ですが、ここでビットコインキャッシュを手に入れた人たちは一斉に売り始めます。
この動きについては、運用が開始されたもののマイニングに関わる人が少なく想定よりもマイニングが進んでいないことや、その為に信頼性に疑問が上がっていること、などが理由といして考えられていますが、
もっと単純なところで“タダで手に入ったものが高く売れるという”状況下での自然な判断だと思われます。
取引所によって取引ができるようになるのがまだこれからというところもある為“ビットコインキャッシュの投げ売り”による下落はしばらく続きそうです。
月内に予期されるビットコインのセグウィット(Segwit)
今回のハードフォークによってビットコインキャッシュは誕生しましたが、ビットコイン自体の問題は解決していません。
元々、ビットコインがハードフォークに至った理由は、その急激な利用者の拡大による、ビットコインの取引を記録するしくみ(ブロックチェーン)の容量不足です。
そして、その状態から抜け出したい中国のマイナー集団(マイニングをする人)がハードフォークを実行しビットコインキャッシュが誕生しましたが、これはある意味ビットコインとは別の仮想通貨が誕生しただけであり、ビットコイン自体にはなんの変化も起きていません。
つまり、ビットコインの容量不足問題は依然として残っている訳ですが、これを解決できると考えられているのがセグウィット(Segwit)です。
このセグウィット(Segwit)が、順調に進めば8月末に予定されています。
取引における署名部分をブロックから分離して管理するように変更し、取引記録に割り当てることでブロックチェーンの容量を増やします。
結果的に、互換性を維持した状態で保管できる取引記録が増えることになります。
今回のものは厳密にいうとSegWit2xと呼ばれていますが内容はほぼ同じです。
11月に予期されるビットコイン再びのハードフォーク
また、11月にはブロックチェーンを2MB(現在の処理速度の2倍)に拡大するハードフォークの計画が控えています。
これは、今回のハードフォークが発生する前から議論されていた2MBの賛成派と反対派が対立によるものです。
対立が続けばそのままハードフォークとなる可能性があり、その場合にはビットコインからまた新たな仮想通貨が派生して誕生することになります。
ビットコインの価格はどう推移するか
先に控えるハードフォークに対する議論は長引きそうです。
最も大きな論点は、実行することでビットコイン最大の特徴である「信頼できる第三者を必要としないシステム」の機能が失われ、特定のグループによる中央集権的な支配構造になることの懸念です。
この対立よって今後、ビットコイン自体へ不信感が蔓延すると価格の下落につながる可能性もあります。
ただし直近の推移だけで見ると、ビットコインキャッシュの投げ売りによる高値がしばらく続くと予想されます。
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